受験生にとって、3大・聞きたくない言葉は「落ちる」、「転ぶ」、そして「滑る」だろう。前期入試に際し、初めて冬の仙台を訪れた受験生の中には、「試験前に凍結した路面で滑ったら、なんか不吉だな……」と不安を感じている人もいるのではないだろうか。
そんな受験生の心配を解消すべく、我々報道部が立ち上がった。その名も「受験生の代わりに滑り隊」。と、いうことで、ネーミングセンスの時点で滑り倒しているのだが、今回は編集長である筆者を含む4人が、スケートに挑戦してきた。果たして、絶対に滑りたくない受験生のために、報道部員はそもそも氷の上に「立ち上がる」ことができるのか――。
今月某日、滑り隊が向かったのは、アイスリンク仙台。言わずと知れた仙台のスーパースター・羽生結弦選手が育ったリンクである。中をのぞくと、未来のスケーターたちが高難度のジャンプやスピンを次々と繰り出している。レベルの違いに、恐れおののく滑り隊の面々。しかしこうしている間にも、受験生はプレッシャーに押しつぶされそうになっているはず。意を決して、4人はリンクへと足を踏み入れた。
スケートは約10年ぶりの筆者。初めはリンクサイドの壁にしがみついていたが、20分ほどすると次第に氷に慣れてきた。怖いもの知らずだった幼い頃の感覚を取り戻す。しかし、お調子者の編集長は、カメラの前でポーズを取るなどはしゃいだ様子を見せる。すると案の定、バランスを崩す。転ぶ。痛い。「いい写真が取れたな」と編集長魂から内心ほくそ笑みつつ、スケートの洗礼を浴び、悪戦苦闘する。
尻をさすりながらなんとか立ち上がる筆者の脇を、涼しげな顔で通り過ぎるのは、報道部唯一の爽やか要員・部員H。中学3年生ぶりだというHは、開始早々「銀盤のプリンス」の名を欲しいままにするほど、軽やかに滑る。Hを見て「面白みのないやつ」と毒づくのは、今回が初スケートだという部員S。ちょこちょこ足を踏み出すその様は、まるでうみの杜水族館のペンギンのよう。そんなSよりもっとひどいのは、こちらもスケート初心者の部員N。「一周できたら満足」と、壁にしがみつきながら腕力の力だけで先に進む。もはや滑っていると言えるのだろうか、いや、言えない。そんなこんなで滑り隊の4人は、途中アイスリンク仙台の長老らしきおじさんにアドバイスを受けながら、2日間の筋肉痛に悩まされるほど、その日は滑り倒したのだった。
最後に、受験生に忘れないでいてほしいのは、たとえ滑りそうになっても、最後まで全力で、手がかかっている「何か」にしがみつくこと。試験中どんなにつらくても、その「何か」を、自分から手離すようなことはしないでほしい。それと、もう一つ。実はこの時、滑り隊の面々はテスト期間だったのである。ああ、目の前を単位が滑り落ちていく……受験生のみんな、頼むから、滑らないでくれよな!
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