共にセンター試験を解くのは、後輩U、後輩K、そしてすでに一つ落単が決まった後輩N。奇しくもこの日はまだ試験期間。かく言う筆者もレポートが残っているが、気にしない筆者と後輩Nは受験生時代に受けた全教科、後輩Uは生物基礎・地学基礎、後輩Kは数学ⅠAを解く。
問題と解答用紙を用意し、スタート。筆者と後輩Nがはじめに手をつけたのは英語。本学入学後も授業で学んできた。楽勝かと思いきや、開始1分にして、筆者「飽きた」。小さな回答欄と問題量の多さに、筆者はすでにめんどくさがり始めた。「飽きるのが早い」と言っていた後輩たちも、次第に苦しんでいく。
久々に解く数学に面倒くささを感じているのはK。「解き方が分からない」と言いながら、ひたすら数式を書いている。生物基礎に挑戦中のUは、血液循環の問題でつまずき、「左心房! 左心室!」と謎の声を上げる。
筆者と同様に英語の問題を解くNは、早々にサイコロというマジックアイテムを使う。わずか開始10分で解き終え、「あれっ? 受験生時代よりも早くない?」と驚いた様子を見せる。それもそうである、サイコロを使ったのだから。漫画を読みながら時間が経つのを待つNを尻目に、筆者は英語に苦戦していた。そして、解き終える頃にはひどく疲弊していた。
だが、これで終わりではない。筆者とNにはまだ他の科目が残っている。英語での疲労を残したまま、問題を解き続ける。思考するのが苦痛になってきた筆者とNは、サイコロを振り続け、2日かけ全て解いた。どっと疲れが出、なぜ大学生にもかかわらずセンター試験を解いたのか、言いだしっぺの自分に問い詰めたい。

一方、ひどい結果なのは筆者だ。受験生時代のセンター得点率は70%。これよりもずっとひどい。サイコロを多用したNの英語に負け、サイコロに負けた先輩という不名誉な称号を贈られた。さらに悲惨なのは数学。高校時代の一番の得意科目がここまで落ちぶれると、もはや笑うしかない。勉学に励む受験生の偉大さを実感する筆者であった。
この記事で伝えたいのは、大学生になって油断しているとここまで落ちぶれる、ということだけではない。恥ずかしながらも、筆者も東北大生の一員。「東北大はすごい大学。自分は合格できるのだろうか」と不安になる人がいたら、この記事を読んで安心してほしい。確かに東北大は素晴らしい大学だが、筆者みたいな先輩でも合格することができた。「こんな先輩でも合格できたのだ、自分は大丈夫だ」とリラックスして試験を受けてもらえたら幸いである。
なお、センター試験を解き終えた筆者とNの感想は「MVPはサイコロ」であった。くれぐれも実際の試験ではサイコロを使わないように。
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